冬と言ったらコレ。
最近、都会に負けました。
9年前、一人暮らしを始めた時に自分の心に誓ったあの想いは、この寒い京都では守れませんでした。
こたつを買ってしまいました。
学生のころ、テレビの中の都会の人はみんなソファのある部屋に住んでいました。
それに対して、こたつでミカンを食べながらゴロゴロとしている自分は、なんて洗練されていないんだと嘆いていました。
そして家を飛び出した19の春。
一人暮らしをするための荷物の中にはこたつはありませんでした。
こたつは田舎の象徴であり、そのこたつと決別することは即ち、これから始まる都会的生活への決意だったわけであります。
都会で生きていくことはつまり、ソファと暮らすことだったのです。
京都に来た当初はワンルームの狭い部屋でしたが、ソファはありました。
ほとんど座ることないまま服の置き場になっていたとしても、あることが大切だったのです。
浮かれてました。
自分のことを、あたかも渋谷生まれくらいの勘違いをしていた時代です。
違いました。
こたつは暖かいです。
ああ、なんという幸せ。
やっぱり田舎者のDNAは誤魔化せないなと。
もうシティ派になることは諦めます。
この冬は幸せ。
▼▼ このコバナシを書いた人 ▼▼Fujii