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初めてのアルバイト

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高校3年生の夏。
はじめてアルバイトをしました。

ずっとしたかったのですが、野球をやっていたのでアルバイトをする暇はなく、引退してスグにお弁当のデリバリーのアルバイトを始めました。

時給は900円。当時としては非常にいい条件でした。
緊張して出社したバイト初日。

配達ではなく、マンションのポストにメニューを配布する仕事を、お店が出来た当時からいる先輩と二人で行く事になりました。

バイクを止めて、さあメニュー配りするぞ!というタイミングで「面倒臭いから、メニューどっかに捨ててお茶でもしようよ」という驚きの言葉が先輩から発せられました。

みなさんなら、その先輩の言葉にどう対応しますか?



当時の僕は、5秒ほど答えに悩んだ末に出た言葉は、「先輩の分も配っときますんで、〇〇さん先に喫茶店入っといてください。すぐ行きます」という答えでした。

その言葉を聞いた先輩は、ニヤリとしながら

「完璧。合格」

とひとこと。

どうやら、新人が入った時にその新人の真面目さを試す為に、毎回同じ質問をするようで、僕は試されていたのでした。

歴代の新人の中で、最高の答えだった。と絶賛され、気に行って頂いたおかげで、バイト先の中で非常に居心地の良い立場になり、とても楽しくバイト生活を始める事が出来たのでした。

なにげない会話や態度、ちょっとした質問に対する答えひとつで、上司や先輩から評価される。
その評価次第で仕事がやりやすくもやりにくくもなる。

そんな事を勉強させてもらった始めてのバイト体験は、今でも僕の仕事の原点と言っても過言ではありません。



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